リピオドール

iPS細胞を使った臨床治療が始まったとニュースがありました
1-3年の期間でどんどんほかの臓器でもiPS細胞を使った臨床治療が始まるのではないでしょうか

不妊症検査のなかで子宮卵管造影検査があります。
子宮の形状や卵管の通過性を確認する検査ですが、その際に使う造影剤でリピオドールという商品名の造影剤があります。ヨード化ケシ油脂肪酸エチルエステル注射液というのが一般名で、ヨードが含まれています。
本来の目的である、卵管の通過性をみることもさることながら、検査後に妊娠することがあり、治療効果もあると考えています。理由は卵管が洗い流されること、造影剤が入ることで腹腔内の状況が変わるのではないかと言われています。

当院でもHSG後に妊娠される方は多く、平成25年度ではHSG後、6か月以内にに妊娠された方は約40名ほどいます。

9月にそのリピオドールの添付文書の改訂がありました。
「子宮卵管撮影後の妊娠例で、新生児に甲状腺機能低下症、甲状腺腫が現れることがあるので、新生児の甲状腺機能に注意すること。」
「本剤との関連性が否定できない甲状腺機能低下症の発現が22例集積されたたため、新生児甲状腺腫、甲状腺機能低下症が7例集積されたため」
「、、、妊婦に対しては甲状腺機能検査を実施するよう、、お願い申し上げます。」とあります

子宮卵管造影後に、甲状腺機能低下になる可能性については、検査前に説明していますが、検査後に妊娠された方、全員に甲状腺機能検査はしていませんでした。添付文書に書かれると、今後は検査をしなければ、ならないかと思っています

根拠となった論文では検査後1年以内に妊娠した人を対象としていました。

9月以降、検査後に当院で、妊娠判明された人は、検査をするようにしました。
HSG後の妊娠では、自分で妊娠検査陽性で、分娩病院へ行かれている人も多いと思います。
通院している先で、検査をしてもらえよう話をしてみてください