子宮頸癌予防ワクチン

先週のもう一つの講演は子宮頸癌予防ワクチンについてでした。
現在、中学1年生から高校1年生まで公費負担でワクチンが接種できます。子宮頸癌予防ワクチンは今までは2価ワクチンだけが使えましたが、最近、4価ワクチンが使えるようになりました。4価ワクチンは子宮頸癌の原因となる主たるヒトパピローマウイルス感染を予防するだけでなく、コンジローマという性感染症の原因となるヒトパピローマウイルスの感染も予防できるというものです。
講演は主に小児科の先生対象でしたので、子宮頸癌の原因や診断、治療法などが中心で、ワクチンについては最後に少しだけ触れられただけでした。その中で外国のデータでしたが、4価ワクチンを導入することで、コンジローマの発症が減少していると報告されていました。コンジローマは死ぬ病気ではありませんし、治療方法もあるわけですが、罹らないことにこしたことはないと思いました。
肝心の子宮頸癌に対する予防効果は2価と4価でどちらが優れているか、結論は20-30年先分かるかもしれないというものでした。それまでにはすべてのヒトパピローマウイルスに対するワクチンができるかもしれません。現に9価ワクチンは開発中とのことでした。
今まで、1回ないし2回、2価ワクチンを投与うけた人が3回目だけ、4価ワクチンをうけることはできません。

先週の話を聞いた限りでは、当院ではこれから子宮頸癌予防ワクチンを受ける人は4価ワクチンにしようと考えています。