受精着床学会①

9月になりましたが、秋田も今日は35度越えでした。

おととい、1日休診しして、受精着床学会に行ってきました。
大阪でした。
都会はさらに暑かったです。

生殖医療の分野では学会はいろいろありますが、生殖医学会と受精着床学会が大きなところです。
参加者はほとんどが一緒なわけですが、受精着床学会の方が開業向けというか、生殖医学会の方がアカデミックな印象があります。受精着床学会の演題はほぼ100%体外受精に関することです。
普段、1人で診療していると、これでいいのかなと不安になることもあり、まして、体外受精の不成功が続くと、何か根本的なところで間違っていなかとか、何かあらたな方法はないかと思い、1日休診にするのは気が引けましたが、学会に参加してきました。
本来は2日間あり、さらに国際学会も引き続きあって全部参加すると4日間になりますが、すべて参加するわけにもいかず、1日のみの参加でした。

聞いた演題では多かったのは

黄体補充の方法はどうするのがいいか? 

移植する際に経腹エコでみながらするのがいいか? 経腟エコで見るのがいいか?

などでした。

そのほかにも反復して不成功の場合に数か月、無月経にして治療すると成績がいいと報告もありました。

体外受精する際に、夫の禁欲期間はどれくらいがいいのか?という演題もありました。
それによると、禁欲期間を1日、2日、3日、4日、5日、6日以上に分けて、体外受精の成績を比較していました。
統計学的に有意なものはなかったわけですが、胚盤胞到達率では1日や2日の方が、6日以上より成績が良かったと報告していました。
やはり、精子は常に産生され続けているので、freshな精子の方がいいのではないかということでしょうか。

私も外来では精子が少ないからと言って月1−2回、排卵日周辺にしかタイミングをとらないということもよくないと言っています、
適度に射精する方がいいと言っています。「適度」ってどれくらい?とも聞かれますが、シューイチ!と言っています。
ただこれには科学的な明確な根拠はなかったのですが、この演題で6日以上はひとくくりなので、このクリニックでも7日以上はあまり推奨していないのではないかと思われ、私のシューイチも大きく間違っていないと思われました。