個人的な体験

ここ1週間ですっかり涼しくなりました。
秋が短く、すぐ冬になってしまいそうです。

先週の土曜日、NHKで出生前診断の番組がありました。
その中でダウン症出生前診断された父親が、「ダウン症ですが、どうしますか?」と言われてことが不思議というか苦しかったと話していました。生まれてから診断されて告知されれば、受けいることしかないわけですが、生まれないことにできてしまう選択肢があることが苦しかったと、、見ていてこの言葉が印象に残りました。

もう一人の二分脊椎の人が二分脊椎の子供を出産する話では、家族の葛藤は大変なものでした。義母がキーパーソンになるんだと思いました。

大江健三郎の著書で「個人的な体験」というのがあります。ノーベル賞を受賞された時期に、何冊か読んだ内の1冊です。内容は自身の子供が脳ヘルニアと先天的異常を持って生まれたことを題材に書かれています。当時は超音波検査などもなく、出生してからわかり、主人公の鳥(バード)は苦悩、葛藤し、手術を受けさせずに、病院を退院させ、子供と一緒に死を選ぶところまでいって、最後に「僕は逃げない」と言って戻ってくるそんな内容です。
番組を見てから、本棚にあった「個人的な体験」を読み返しました。