冷たい雨

冷たい雨が降っています。 この雨がそのうち雪に変わっていき、また雪かきの季節が来るわけです。

今年の学会では卵子凍結の話題がマスコミで取り上げられていました。条件付きで認め、指針を示したとことでした。ですが、それに関する、演題はなかったと思います
場所柄、大学で血液疾患を治療する医者から、治療前の卵子凍結の依頼がありましたが、以前断ったので、それ以降問い合わせもありません。断った理由は、患者さんは私より確実に20-30歳若いわけで、治療がうまい行き、さあ、凍結していた卵子を使う時に私が死んでいるかもしれないなと思ったからです。

今年のプログラムの中で、養子のことがテーマになったものが2つありました。学会でははじめてだとおもいます。意外だと思い、聞きたかったですが、残念ながら聞けませんでした。

先週週末、県内の産婦人科集談会で、虐待の話を聞きました。その内容は衝撃的でした。

18歳未満で虐待で死亡した子供の44%は0歳児で200人弱(平成16年から平成23年
虐待死した0歳児のうち、0か月児の占める割合は46%で、約90人
その内、日齢0日児の占める割合は85%、約76人
加害者は約6割が実母で、その次に13%で実父
実母の状況として、「望まない妊娠」「若年出産」「経済的問題」の順とのことでした。
8年間でこれほど多くの子供が、0か月で、さらにはその日の内になくなっている例もあるという事実は驚きでした。

集談会では妊娠中から支援をしようとする事業の説明でした。
この話を聞いていて、生殖医学会の養子の演題のことが思い出し、亡くなるくらいらいなら、施設に預けた方が幸せなんじゃないかと単純に思いました。

青森県の病院に勤務している時、住んでいたアパートの近くに児童養護施設(言葉は適切ではないかもしれませんが、孤児院)がありました。結構、多くの子供たちが暮らしていたと記憶しています。病院で一緒に働いていた看護師さんが子供をしかるとき、「そんなことすると、○○(児童養護施設の名前)にいれるよ!!」というと言っていました。

支援する事業がうまくいき、虐待でなくなる子供がいなくなるように、協力せねば、と思った次第でした。