生殖医学会

先週、木曜日を休診にして、生殖医学会に参加してきました
水曜日17時で診療を終了し、秋田から伊丹空港で乗り換えて、福岡空港まで行きました

そこから新幹線、在来線と乗り換えて、23時過ぎに下関に着きました 

下関と言えば、ふぐでしょうということで遅くまで開いていた、居酒屋でふぐ刺しを食しましたが、、びっくりするほど美味しいというわけではありませんでした

翌日は朝から学会に参加しました

口演では慢性子宮内膜炎の演題を聞きました 2年くらい前の学会から出ていましたが、今回は複数の施設から出ていました まだ解らないことも多く 否定的な意見もありましたが、、治療すると成績は上がったという報告が多かった
また、凍結胚移植を自然周期でするか、ホルモン補充周期で行うかというシンポジウムもありました
数年前から、議論のあるところで、どちらにもメリット、デメリットとあり個別に考えるということで、悩ましいところです
そのほかにいろいろ聞きましたが、すぐにうちでも始めようと思うことはあまりなく、今後、どうしようかと考える必要があるなと思うことが多かった

木曜日の演題は最後まで聞き、夜の便で福岡空港から羽田に行き、羽田空港周辺に泊まって、朝8時15分秋田着の便で帰ってきました
金曜日はそれから診療し、1日休んだため、昼休みも取らずにしゃべり続けましたが、終わったのは21時近くになっていました
  

日本女性医学会

先週末は日本女性医学会で大阪に行ってきました
学会は以前は更年期学会と言っていました 主に更年期を対象とした会ですが、最近は名称も変わったため、思春期から演題があり、焦点がぼやけているように感じられました
今回の学会では、東京オリンピックの影響か、アスリート関連の演題が目立ちました 土曜日には女子サッカー選手の澤穂希選手がシンポジウムに参加して、講演していました 聞いた人の話では、現役選手だったとき、7年間いわゆるピルで月経時期をコントロールしていたとのことでした 2011年のW杯の時も、周期をコントロールして、コンディションを整えていたとすると、すごいことだなと思いました
以前はスポーツ外来という名称を聞きましたが、最近はアスリート外来としているところもあるようでした
私のクリニックにはアスリートは来ません 最近あった事例は、中学校3年生の娘の陸上の大会に生理が当たりそうだから、月経をずらしてほしいと言われたことがあったくらいです

前回も書きましたが、モナリザタッチの発表も聞いてきました 300例を超える件数を行っているところでは、外陰がんが数例見つかったとのことでした 高齢でなかなか治らない、外陰部のかゆみを訴える方の中に外陰がんが隠れていると示唆するものでした
当院でも2人目を施行して、どうなったか、結果待ちです

11月13日 NHKあさイチモナリザタッチの紹介があるようです

モナリザタッチ

半年近くぶりの更新です

先週、モナリザタッチを導入しました 

モナリザタッチって何?って感じですが。院内には先月から掲示していますが、萎縮性膣炎の治療に用いる炭酸ガスレーザー装置です 萎縮性膣炎は更年期から閉経後になります エストロゲンが分泌されなくなるので、膣粘膜は薄くなり、さまざまな症状を示します 不正出血、外陰部のかゆみ、乾燥感、灼熱感、においが気になる 性交時痛、尿漏れ等々です ”年のせい”ということで、気にしない人もおりまし、放置していても、寿命にかかわることではありません がん検診で異常がなければ、”年齢的に、ほとんどの人が多かれ、少なかれなっていますよ”と説明していました 治療を希望される人には女性ホルモン剤の膣座薬やかゆみ止めの軟膏などを処方していました このような症状を主訴に受診する人は今のところ多くはありませんが、潜在的に悩まれている人は多いのではないかと思っています

数年前に、通院して患者さんで、90歳超えていました 介護施設に入所されていました 外陰部のかゆみを訴えて受診しました 検査、カンジダはなく、萎縮性膣炎と判断しました 軟膏を処方しましたが、付けると一時的に良くなるか、すぐにまたかゆくなると再受診を繰り返しました ”かゆいと言って何度も呼ぶんですよ”と付き添ってくる施設の人も言います 軟膏の種類を変えたりしましたが、効果はなく、最終的に抗真菌剤の軟膏を処方し続けました 2週間に1回受診して、”先生、かゆく、かゆくて、”と言いますし、”長生きはするもんじゃないですね”とも言われ、これ以上はなんともできないなと、話だけ聞いていました しばらく受診しないなと思っていたら、別の施設に移ったとのことで、その後亡くなられたと聞きました 
モナリザタッチの話を聞いたとき、この人に使ていたら、かゆみがなくなって、より良い状態になっていたかもと思いました 

機器納入時に、モニタになってくれた患者さんにメーカーのインストラクター立ち合いのもと、施術を行いました 手技は簡単で、5-10分程度です 今度受診されるときにどのような感想をおっしゃるか楽しみにしています

残念

久しぶりの更新です

先週、ハピネッツは劇的な負け方で、B2降格してしまいました
会場には行けず、セントラルで走りながら、観戦していました 第2試合を1点差で勝利し、第3試合の後半までこれは勝てると思っていましたが、最後の最後に、残り1秒でスリーポイントを決められてしまいました その瞬間、トレッドミルから転げ落ちそうになりました
ただただ、残念としか言えません 人口が100万人をきったとか、暗いニュースが多かったので、B1残留してほしかったです

翌日のさきがけにはハピネッツの降格の記事の隣には、ブラウブリッツJ3首位をキープしている記事があり、サッカーも注目です 

研究会②

2月23日に排尿・生殖研究会という産婦人科泌尿器科の合同の研究会がありました
久しぶりに演題を出して、発表もしてきました

自院での人工授精の治療成績について、過去2年間の治療成績をまとめました
昨年の12月頃から、過去2年間の人工授精をした人のカルテを見返して、データを取り直したので、夜に毎日、地味な作業を繰り返していました
結果の概要は以下のとおりでした
総妊娠率は6.6%でした 年齢毎では30歳前半では8%でしたが、40歳以上では3.8%でした
年齢では42歳での妊娠がもっとも高かった
4分の3が自然周期で行っていていました 排卵誘発した方が妊娠率はやや高い傾向でしたが、統計的には有意ではありませんでした 
精子数では総運動精子(量×濃度×運動率)が1000万以下では調査した期間では妊娠している人はいませんでした
データを集めて、解析するのは骨のおれる、面倒なことでしたが自分の診療をあらためて、見直すことができたのでで良かったと思いました

特別講演の講師が獨協医大岡田弘先生でした この先生が講演があるから、演題を出そうと思いました 男性不妊の領域で有名な先生で、待合室においてある、「男を維持する精子力」の著者でもあります
講演内容は多岐にわたり、やや”too much”でした 岡田先生の講演でよく聞くことが、産婦人科医が、一生懸命に排卵日を診断しようとすればするほど、夫のEDを造っているという話は出ていました
いろいろと聞きたいことが、有ったので、懇親会で質問もしてきました メタボと男性不妊との関係は?明確にはないようですが、肥満の人には、不妊治療に入る前に、栄養指導等の別のプログラムをやってもらうとのことで、総合病院ならではできること思いました 某ダイエット会社とコラボも考えているとのことでした 秋田にも進出してきたと広告で見た会社でした
先生はHPを持っていて、男性不妊バイブルと検索すると出てきます

最後に著書にサインをもらいました

研究会①

2月から関連する研究会や講演会を4つ、参加してきました

まずは2月5日に仙台で開催された東北ART研究会。
半年に1回あり、いつもは、当日朝、出かけて、昼から研究会を聞いて、夜に帰るスケジュールでしたが、今回は前日夕方から行き、仙台市のKクリニックの先生と、弘前市のSクリニックの先生と、一杯やりながら、情報交換をしてきました 普段1人で診療していることでの悩んでいることや、疑問に思っていることなど、話せてすっきりしました すべて解決したわけではありませんが、研究会での講演より、私にとってはこちらの酒飲み話の方が、インパクトのある話ばかりでした 
久しぶりにお酒を飲んだし、高プリン体のつまみだったので、痛風発作がでるかなと心配しましたが、今のところ大丈夫のようです

研究会での講演では男性不妊と遺伝学的検査、着床前スクリーング、カウンセリングの話でした
着床前スクリーングは着々と進歩しているだなと思いました 現在、日本では学会が「待った」をかけている状態だが、Goサインが出たら、一気に進むんだろうなと予感しました

カウンセリングでは、うちではカウンセリングはできていないなと思っていました カウンセリングと言うと、悩みを聞き、それで解決につなげていくようなものと思っていましたが、カウンセリングには、一次カウンセリング、二次カウンセリング、三次カウンセリングという段階があり、三次カウンセリングは担当する人は精神科医臨床心理士などの専門職で、そのような人が行うのが、一般的なイメージのカウンセリングと言うことになるとのことでした たとえば、私が普段、診療で病気にことを説明したり、治療方法について説明していことは、「情報提供」ということで、一次カウンセリングということになるとのことでした そのような位置づけと分かったことで、自分ができる、やってもいい範囲が明確になったと思いました

施設見学

先週末、横浜の不妊症クリニックを見学に行ってきました

ひょんなことから、そこで働いている培養士と知り合いになり、見学をお願いして、見せてもらうことになりました
日曜日の午前中に、行きました
日曜でしたが、診療しており、採卵や移植も行われていました 年間2500件の採卵があるとのことでした採卵や診察を見ることはなく、培養室を見てきました

機器類は、最先端のものが導入されてて、学会等で見聞きするものはすべて揃っていました 総額いくらかかるんだろうと思ってしました
それぞれの機器を導入して、培養成績や妊娠率がどう変わったか? 培養室の仕事量が増えたのか、減ったのかなど、実際に働いる人の実感を聞くことができて、参考になりました
いますぐに、同じように揃えることはできないにしても、優先順位をつけながら導入を計画していかなければならないと思いました

見学は1時間くらいで終わり、午後は講演会を聞く予定でした
先週末は、最強寒波は襲来しており、朝1番の秋田行きの飛行機は欠航していました、2番目も引き返すこともある条件付き飛行でした 予定は午後に更年期のホルモン補充療法の講演会を聞き、18時の便で帰る予定でしたが、18時の便が着陸できず、東京に引き返すことになれば、そこから秋田に帰る手段はなく、月曜日の採卵に間に合わないことになるので、本来の目的に講演会は聞かずに、1便早く戻ってきました
当初乗る予定だった、18時の便は予定よりやや遅れたものの、着陸できていたのでした
やはり、冬期間は新幹線にすべきだと、あらためて思いました